米国大手投資会社ブラックストーン・グループは預かり資産3200億ドル(約46兆円)を誇る不動産投資会社です。同社が2021年に近鉄グループホールディングスから都ホテル京都八条などホテル8施設を約600億円で買収しました。円安で日本の物件は外国から割安に見え、円安に魅せられて外国人の観光客が増えればホテルも儲かるから投資するのでしょうか。それもありですが、円は売られ、米ドルが買われます。米国株に投資する世界の投資信託は勢いが止まりません。外国マネーは、日本の長期金利が抑え込まれている内に、円で「不動産」を買い占めます。「不動産」を売って得た円で米ドルを買っていたのでは、日本は立て直せません。日本の会社に投資しなければ日本の明日はないと思います。
厚生労働省は、労働契約法第18条の「無期雇用転換」(2013年4月施行)について、「5年勤務で権利」周知を企業側が個別に通知するよう義務付ける方向で検討に入りました。現行法では、申出は本人次第で企業側は無期雇用転換権行使について周知することが好ましいとなっています。この検討背景には、15歳から64歳の生産年齢人口に占める割合が40%に達してきた有期契約者が、2018年、2019年度に権利を得て、権利行使したのは27.8%であったことがあると思います。また、無期転換ルールを知らない人も39.9%に上っていることも大きな要因だと思います。ただ、企業側にとっては、正直頭の痛い動きではあります。有期雇用契約者の5年契約の徹底を意識せざるを得ないと思います。  
24年ぶりに政府・日銀が円買い・ドル売り介入に踏み切りました。146円が目前に迫っての決断です。介入後には一時140円台まで円高に振れましたが、結果、142円台前半で取引が終了しました。日本がドル売りするときにすぐ使える資金はどのくらいあるのでしょうか。財務省によると日本の外貨準備高は1兆2920億ドル(約180兆円)とのことです。8月末時点の構成比率をみると、1兆ドル超を米国債を中心とした証券で保有していて、すぐに介入資金として使うことが出来る外貨預金は1361億ドル(約19兆円)です。つまり、10%超が為替介入資金の実弾として日本の裁量で使えるだけで、残りの90%弱は米国にお伺いを立てなければ自由にならないということです。そもそも円安の原因は、日米の金利差です。金融引き締めを図る米国と金融緩和を貫く日本の対比が主なわけです。1997年橋本龍太郎元総理が米国債売り発言をしたとき、米国第七艦隊を日本から離脱させると脅しをかけられた構図が蘇りました。
今年の8月、デジタル証券を使った資金調達の取組が個人投資家の注目を集めました。発行したのは、不動産運用会社のケネディクスです。神奈川県厚木市の物流施設を裏付け資産に施設の収益を受け取る権利のあるデジタル証券を1口100万円で募集したところ、66億円を調達しました。不動産投資信託が2021年に集めた資金は6000億円超ですが、今後デジタル証券にも可能性が広がりそうです。SBIホールディングス会長兼社長の北尾吉孝氏は2023年をめどにデジタル証券の市場開設を計画しています。デジタル証券は既存の取引所を必要とせず、決済すれば瞬時に所有権が移り、権利確定に2日もかかる今の仕組みが一変する可能性があります。弊社はSBI証券にて企業型確定拠出年金を運用しています。その点からも北尾氏の動向には注目しています。
1990年代に離陸したネットは、利用者が「見るだけ」のWeb1.0から、SNSなどで「自ら発信する」Web2.0へと進化しました。しかし、グーグルなどにデータや利益が集中するような事態になりました。Web3では無数の個人コンピューターに分散してデータを保存・管理するので、巨大プラットフォーマーによる中央集権的な構造から分散型に変化し、事業ごとに人が集まり、資産を購入したり報酬を受け取ったりする仕組みが作れるようになります。その結果、証券取引所や銀行を経由しない分散型金融DeFi、メタバースなど新たなビシネスが出てきています。一例をあげれば、米大手ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツは仮想通貨ファンドで45億ドル(約6400億円)を調達し、有望なWeb3企業に投資すると発表しました。また、世界のWeb3企業は株式ではなく、事業やプロジェクトの価値を裏付けに発行するトークン(暗号資産)を使って資金調達を始めました。今後Web3はどうなっていくのか。注目していきます。    
ビックカメラがビックデジタルフォーム(東京・豊島)を設立します。2023年8月までに50人を採用し、5年以内に500人まで増やす計画です。職務内容を明確にする「ジョブ型」雇用を取り入れ、職種や保有資格によって異なりますが、年収が1000万円以上になることも可能な賃金体系を整え、休日も120日として、服装は自由にするそうです。 どんな方達が応募され、どんな会社になっていくのでしょうか。ビックカメラ本体とは異なる会社になっていくことは間違いないでしょう。私は、職員から代表者になったときに、自分への贈り物として、ビックカメラでグランドセイコーを購入しました。30万円でした。それを最近、大須のコメ兵にもっていったら7万円でした。時計もカシオのMR-Gに代えました。ビックカメラがビックデジタルフォームを立ち上げる時代になったことと妙に同和を感じます。
パナソニックの品田正弘社長が良いことを言っています。「タイムレス(不朽)なデザインが必要だ。例えば自動車の『ポルシェ』は誰が見ても分かるデザインで、格好は長年大きく変わらない。だからこそ古いポルシェも長く乗れる。家電も同じだ。いい製品を長く使えることが今後の家電のキーワードになる」と。不朽なデザイン。長く会っていなくても、人となりが時間を超越するような生き方を教えてもらったような気分です。ちなみに、品田社長の愛車はポルシェかな。  
米ジョンズ・ホプキンス大学のハル・ブランズ教授と米タフツ大学のマイケル・ベックリー准教授は、中国は今まさに「高みから転落」しつつあるか、既に衰退し始めた可能性があると主張しています。まず人口が拡大から減少に転じつつある。市場改革の動きは中央集権の復活で頓挫し、革新的なテック各社は政府に服従を強いられ、政府は巨額債務問題への対応に苦戦している。ハイテクを駆使した監視社会は、強権的な政府の証で、先進諸国は対中貿易を抑制し始めた。と根拠を示しています。そして、中国が力あるうちに台湾を奪おうとする可能性性があると結論づけています。2024年の次期米大統領選で共和党のトランプ氏が返り咲き、同年台湾の総統選で米国寄りの総統が独立を求め、米国が支援したら現実化しかねない雰囲気になってきました。
エイチ・アイ・エス(HIS)は2010年に、業績不振に陥っていたハウステンボスを20億円で買収しました。それが、2022年HISのハウステンボス株の譲渡価格は666億円(見込み)です。ハウステンボスには強烈な思い出があります。今から30年前に顧問先の慰安旅行で連れて行ってもらいました。そのとき宿泊したホテルの豪華さは、王侯貴族にでもなった気分でした。1泊2日の日程でしたが、とても1日では周る事など無理だと思いました。ヨーロッパの雰囲気を体現できる施設として強烈なインパクトを与えてくれました。その施設が香港拠点の投資ファンドに買われました。30年振りに訪れてみるのもいいかなと思っています。
電気自動車テスラの創業者であるマスク氏は、今「時の人」です。米ツイッターの買収契約(総額6兆3000億円程度)を打ち切ると表明しました。ツイッター側は、「契約に基づく義務はすべて履行している」と猛反発して、訴訟を提起しました。月間約4億人が使うSNSの行方はどうなっていくのでしょうか。YouTubeで検索するとマスク氏に関して凄い量の情報が溢れています。ほとんどの方が「天才」と認めています。私は、正直言って、突然大リーグの球団の買収に言及しジョークと訂正したり、「リモートワークを続けるならクビ」発言する人柄に、金持の「軽さ」を感じていました。が、そうではなく、宇宙開発までも視野に入れ、仮想世界の体現者的な存在として、世界中から注目を集めていることを知りました。ホリエモンも絶賛しています。さてさて、そんな人物に対して、米裁判所はどんな結論を出すのでしょうか。注目したいと思います。
イタリア議会選は、極右政党が第1党の勢い。2022年4月のフランス大統領選でも物価対策を訴えた極右ルペン氏が現職マクロン氏に肉薄した。ドイツは、財政力にものをいわせて代替エネルギーを確保するが、資金力で劣る東欧諸国は、ロシアに頼る可能性が大きい。親ロシアのハンガリーはロシア産ガスの輸入を増やしている。アメリカでもトランプ氏が復活すれば、自国第一主義に舵を切る可能性は大きくなる。インフレが国民の生活を脅かし、過激主義の力を後押ししている。ウクライナ戦争が、民主主義の存在を試そうとしている。  
女性活躍推進法に基づき、従業員が301人以上の企業において男女間の賃金の差異について開示することが2022年7月8日に義務化されました。 実際の公表は、2022年7月末に事業年度が終了する事業主は、2022年10月末(おおむね3か月以内)となります。情報開示は連結ベースではなく、企業単位となります。 内容は、すべての労働者・うち正規雇用労働者・うちパート有期労働者において、直近の事業年度間の男性の賃金に対する女性の賃金の割合を公表することになります。 女性の年間所得は、令和4年版男女共同参画白書によると、単独世帯も母子世帯も200万から299万円に分布が集中しています。これが男女賃金差の公表によって、仮に300万から399万円の分布に集中するようになるのでしょうか。男性と女性の違いを理解し合いながら、お互いの利点を活かすことは一利あると思います。ただ闇雲に女性を男性並みに活用することは、さらなる単独世帯の増加をもたらすだけの様な気がします。女性の力を必要とする時代であることは間違いありません。それと同時に男性の本来のあるべき姿の追究も求められていると強く思います。
英オックスフォード大の研究者らが運営するデータベースは国や地域の体制を4分類しています。①自由民主主義(日本・米国等)②選挙型民主主義(メキシコ・南アフリカ等)③選挙型権威主義(ロシア・インド等)④閉鎖型権威主義(中国・ミャンマー等)です。③と④の権威主義国家の世界の国民総生産に占める割合は1980年代の2割程度から33%へと高まっています。 このように経済・政治の両面で分断が進めば、企業がグローバルに築いてきた相互依存が崩れ、サプライチェーンが機能しなくなります。そうなると、世界の生産額の5%、ざっと4兆ドル(約540兆円=日本経済の規模に匹敵)が消える計算になると世界貿易機関は警告しています。第二次世界大戦時1944年のブレトンウッズ体制には、基軸通貨ドルと国際金融機構の創設という希望的合意がありました。今日のような世界の分断の中では、国防費の増加という共通点はあっても、新秩序の創設という光は見えてこない気がします。
正社員の共働き世帯の3割が、十分な育児家事や余暇の時間をとれない状況に陥っていると、慶応義塾大学の石井加代子特任准教授らが分析されました。さらに母子家庭では育児に充てる時間が2人親家庭の半分以下で、家族の形による育児時間の格差も広がっているとのことです。一方、米国の高学歴・高所得の女性は、ベビーシッターなど家庭内労働者を雇うことで仕事と育児の両立が図れるとのことです。世界でも日本人の時間の貧困は際立っています。経済協力開発機構のデータベースで比較すると、日本はG7主要国のうち有償労働が最も長く、子どもや個人のケア、余暇に充てる時間は最も少ない国です。一日24時間は全人類に平等に与えられています。ただそれを何に使うかは、自分の意思でコントロールできる人とできない人が存在します。わが国には、時間をセルフコントロールできる人がこんなにも少ないのです。
「国債発行に頼るな!真の防衛力拡充のためにも財政基盤の強化を」と小黒教授は語っておられます。そして次のように指摘されています。 「2020年度末に946.6兆円だった国債残高は、2022年度末に1026.4兆円に達する見込みだ。新型コロナ対策などで政府が大規模な国債発行を行っても、今のところ国債金利は大幅に上昇せず、財政問題は顕在化していない。その理由は、日銀が長期金利を低位に誘導しているからだが、未来永劫それが出来るとは限らない。真の防衛力拡充のためには財政基盤の強化と、問題が顕在化する前に財政・社会保障の改革を進めておく必要がある。」 つまりは、2019年の消費税率10%への引き上げだけでは、追いつかないという事でしょうか。15%、20%覚悟しておかけなければ、日本の健全な財政には程遠いということなのでしょうか。それがほとんど防衛費増額に流れて行けば「富国強兵」ではなく、「富国不平」になるような気がします。
内定した閣僚の皆様の年齢を拝見すると、最年長が78歳、最年少が41歳でした。女性は、2名でした。その中で、次世代の首相候補を私見でリストアップしてみました。 年齢順で、61歳林芳正外務相(岸田派)、61歳高市早苗経済安全保障相(無派閥=安倍派)、59歳松野博一官房長官(安倍派)、59歳河野太郎デジタル相(麻生派)、59歳西村康稔経済産業相(安倍派)、58歳萩生田光一政調会長(安倍派)となります。こうみてくると6人中4人が安倍派です。自民党最大派閥です。安倍派が分裂しない限り、岸田文雄首相の次は初の女性首相誕生となるのでしょうか。個人的にはこの方には「日本の顔」にはなってほしくないなと思っています。  
岸田文雄首相が8月10日に断行する内閣改造で、なんと「入閣待機組が80人」もいるそうです。つまり、当選回数が衆議院当選5回以上、参議院当選3回以上になってくると議員の皆さん、閣僚になりたいみたいです。「名誉欲に支えられたやる気」も大切ですが、一番は、「適応能力」ではないでしょうか。当選回数が「適応能力」と比例していれば、閣僚の早期交代・辞任は抑制できるわけで、そうでないから相変わらず起きています。残念ながら今回も起きるでしょう。「なりたい人よりさせたい人」、小学校の学級委員選出でも教わりました。させたい人に閣僚をまかせることができる首相は、最大派閥の出身者ではなおさら無理で、無派閥のアウトロー的存在の方が案外とやれてしまう気がします。
「中国の台頭」に米国があせっています。戦前の日本やソ連に対するように、中国に原料輸入の制限をすることは、中国との戦争を現実のものにする可能性があると思います。 中国の習近平氏が台湾侵攻をしないのは、ロシアとは違うからです。ロシアには、石油があり天然ガスがあります。欧州の制裁にも対抗できる手段があります。中国には、原油・鉱物資源がないので制裁に対抗できる手段がありません。だからです。それでも、今回のペロシ米下院議長の台湾訪問に対する中国の対抗措置に対して、米国が過剰反応すれば危険です。 中国は侵略され続けた経験から、侵略されないための努力をしてきました。米国が軍事侵略ないしは経済侵略をしなければ、米国との紛争は決して望んでいないと思います。 米国と中国が正面衝突すれば世界は間違いなく滅びます。
中国の台湾包囲の軍事演習が与那国島沖60キロで実施されました。間違いなく日本に波及しています。2022年の中国の国防予算は1兆4504億元(1元19円として、27兆5576億円)と、1996年危機時に比べで約20倍。地上発射型の弾道ミサイルは約600基と、96年の百数十基から大幅増。近年は米空母を標的にする空母キラー「DF21」や米グアム領を射程に収める「DF26」を大量に配備。ペロシ氏の訪台直前に、米軍の防空システムでも迎撃が難しいとされる核弾頭を搭載可能な極超音速ミサイル「DF17」の発射実験の映像を初めて公開。96年当時にはなかった空母「遼寧」「山東」を有し、3隻目の「福建」も数年内に就役。中国は太平洋支配を現実のものにできる軍事力をつけてきています。 それに対して、日本は、防衛費は2022年予算で5兆4005億円で、そのうち4割ほどを自衛隊員らの人件費や食事などの経費が占めます。これをエルブリッジ・コルビー元米国防副次官補は、3倍に引き上げるべきだと提唱しています。3倍にしても16兆です。中国の約6割です。それで、「対艦ミサイル、対空能力、宇宙衛星、サイバー能力、無人航空機、
「米国と台湾は団結」と女性同士が並んで映る写真が各新聞に掲載されました。米国からは民主党と共和党がまとめた「台湾政策法案」によって、今後4年間、45億ドル規模の支援がされるそうです。台湾を「主要な非北大西洋条約機構同盟国」に指定し、防衛装備品の共同開発・研究なども可能にするそうです。つまり、アジアを中国圏に染めない決断を、「米国は台湾を決して見捨てない」の表現でペロシ下院議長は表明するために台湾を訪問したことを強調しました。 それでも、私には、11月に控える米国の中間選挙の自身のためのPRに映ってしまうのはどうしてでしょうか。米国と中国という両大国が今後、世界秩序の主導権をめぐって争っていくことは間違いないと思います。米国の民主主義がトランプ前大統領によって脅かされている今、自由主義リベラル派急先鋒のペロシ氏は最後の使命感を行動で示したのでしょうか。 まだまだ目が離せません。

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