BLOG
ペロシ米下院議長の台湾訪問その3
2022/08/05 08:39

中国の台湾包囲の軍事演習が与那国島沖60キロで実施されました。間違いなく日本に波及しています。2022年の中国の国防予算は1兆4504億元(1元19円として、27兆5576億円)と、1996年危機時に比べで約20倍。地上発射型の弾道ミサイルは約600基と、96年の百数十基から大幅増。近年は米空母を標的にする空母キラー「DF21」や米グアム領を射程に収める「DF26」を大量に配備。ペロシ氏の訪台直前に、米軍の防空システムでも迎撃が難しいとされる核弾頭を搭載可能な極超音速ミサイル「DF17」の発射実験の映像を初めて公開。96年当時にはなかった空母「遼寧」「山東」を有し、3隻目の「福建」も数年内に就役。中国は太平洋支配を現実のものにできる軍事力をつけてきています。
それに対して、日本は、防衛費は2022年予算で5兆4005億円で、そのうち4割ほどを自衛隊員らの人件費や食事などの経費が占めます。これをエルブリッジ・コルビー元米国防副次官補は、3倍に引き上げるべきだと提唱しています。3倍にしても16兆です。中国の約6割です。それで、「対艦ミサイル、対空能力、宇宙衛星、サイバー能力、無人航空機、機雷に焦点を当て、米軍と統合を進めることだ」と主張しています。米国の核の傘に入るにしても、米国は、台湾を守ることが先決で日本は自国でなんとかしろが有事の現実かもしれません。

一覧に戻る

ページの先頭へ