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円買いパート2
2022/10/07 08:58
日本の外貨準備は8月末時点で1.29兆ドル(1ドル145円換算で187兆円)、そのうち、8月30日~9月28日の為替介入実績が2兆8000億円あまりでした。外貨準備の1.5%ほどしか使っていないので、円買い介入の原資は余裕があるように思えます。しかし実態は、外貨準備のうち海外の中央銀行などに預けていて、いつでも自由に使える「預金」は20兆円弱で、残り150兆円は米国債などの「証券」です。つまり、外貨準備金のほとんどは、売らなければ円買い介入に使用できないということです。前回も書きましたが、日本が米国債の売りに動けば、核の傘で脅されます。安易に使えるお金ではありません。このまま、円の価値が下がり続ければ、ドル建てでみた2022年の国内総生産は、4兆ドルを下回り、ドイツに抜かれ、世界4位になる可能性があります。海外からモノやサービスを買う力が弱まり、賃金は上がらず、魅力のない円を稼ぐ外国人は減り続け、観光客だけが増えるような国になるかもしれません。そんな時に、日本を米国は救ってくれるとは限りません。いや、当てにしない方がいいでしょう。中国に乗っ取られる前に、円の力を復活させなければいけません。